スポーツトレーナーと聞くと、著名なトップアスリートのフィジカル面を支える華々しい職業というイメージがあるかもしれません。確かに第一線で活躍している一部のスポーツトレーナーにはそのような人がいますが、必ずしも皆が皆そのようなポジションで働くことができないというのも現実です。
今回のコラムでは、スポーツトレーナーが納得のいくポジションで活躍していくために、スポーツトレーナーとしての仕事の取り方や就職先の選択肢などについてお伝えしていきます
スポーツトレーナーは仕事がない?
スポーツトレーナーには仕事がないのでは?と思っている方は意外と多くいるようですが、それには少しばかり誤解があります。
ジョブ型雇用が広がりつつある昨今では、就職においてスキルが重視されることが多々あります。言うまでもなくスポーツトレーナーはスキル重視の職業であり、明確な専門性を保持していることによって仕事に就くことができます。そして、スポーツトレーナーが活躍できるフィールドは世の中に豊富に用意されています。しかしスポーツトレーナーとしての専門性を身に付けるには、然るべき教育機関で専門教育を受け、さらに一定の就業経験を積む必要があります。つまり、スポーツトレーナーに仕事がないのではなく、スポーツトレーナーになること自体が難しいのです。
実際に、スポーツトレーナーになるための専門教育を修了しても、いきなり学校を卒業してプロのスポーツトレーナーになることはできません。例えばプロチームのスポーツトレーナーになろうと思った場合、最初は接骨院などで働きながら実績を積んで、接骨院からの派遣という形でチームの練習・試合に帯同する形になります。
そして派遣先で実績を積み、プロチームから実力が認められるようになると、チームから「毎日来てください」という形でオファーをもらい、所属は接骨院になりますが、実際にはプロチームで仕事をするというようなパターンが一般的です。端的にいうと、「派遣」から「出向」に変わるようなイメージです。さらに、プロチームで成果を上げて信頼を獲得すると、次はチームとの個人契約という可能性が開けてきます。ここまでくると出向というわけにはいかず、接骨院は辞める事になります。
このように、スポーツトレーナーは仕事こそあれど、狭き門と言えます。スポーツトレーナーとしてフリーでやっていくことができるのは一握りなので、スタートとしてはスポーツトレーナーとして帯同しながら雇用は接骨院という形にすると生活には困らないでしょう。
仕事のないスポーツトレーナーの特徴
スポーツトレーナーはスキル重視の職業ですが、仕事において日常的に多くの人と直接的な関わりを持つことになるので、人間性が大事になってきます。
まず、選手との信頼関係を築くことが何よりも重要なので、選手との信頼関係の構築ができない人には仕事のチャンスがありません。そして、選手の先にいる監督やコーチなどと連携することも重要です。どれほど優れたスキルを持っていても、一匹狼ではやっていくのが難しいです。チームの一員として円滑にやっていくには協調性やコミュニケーション能力が必要ということです。
スポーツトレーナーとして仕事を得るための4つのポイント
学校に通う
スポーツトレーナーとして仕事を得るためには、スポーツトレーナーとしての知識と技術を身につけるために、大学や専門学校に通って必要なカリキュラムを履修する方法がおすすめです。特にスポーツトレーナーを養成している専門学校やスポーツ系学科や健康科学系の学科を設置している大学・短大であれば、カリキュラムの中で実践体験ができるというメリットの他に、卒業生や講師の中に現役のスポーツトレーナーがいるので就職の相談や、場合によっては就職先の紹介をしてもらうこともできます。
学校の選び方を知りたい方は、以下の記事もご覧ください
https://kenseigakuen.jp/arc/4209
資格を取得する
スポーツトレーナーとして仕事をするための必須資格はありません。しかし、多くの同業者がいる中で、仕事をもらえるスポーツトレーナーになるためには、仕事に直結する国家資格を取得することが効果的です。スポーツトレーナーとして差別化できる資格としては「柔道整復師」「鍼灸師」「理学療法士」などがあります。これらは資格を持っていることで周囲からの信頼も得ることができます。また国家資格保有者は法律によって一定の社会的地位が保証されるなど就職で有利になるというメリットもあります。
専門知識以外に必要な能力を養う
スポーツトレーナーとしてコンスタントに仕事を得るためには、身体やトレーニングに関する専門的な知識や技術を持っているだけではなく、そのほかにも様々な能力が必要になってきます。スポーツトレーナーはアスリートを始め監督やスタッフ、チームのオーナーなど関わる人が多岐に渡るため、高いコミュニケーション能力を持っていることが重要です。そして何よりもアスリートのパフォーマンスを最大限に引き出すことがスポーツトレーナーの役割なので、アスリートのやる気と主体性を引き出し、正しいトレーニングへと導くコーチング能力も重視されます。これらの能力は実践によって徐々に身につけるものなので、日々の業務の中で意識して体得していきましょう。
スポーツトレーナーに必要な能力について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
https://kenseigakuen.jp/arc/4307
スポーツトレーナーに派遣される可能性のある接骨院に就職する
接骨院から派遣されてスポーツトレーナーとして働くという方法がありますが、この場合は接骨院選びが重要になってきます。どこの接骨院でもいいわけではなく、院長先生にスポーツトレーナーとしての経歴があったり、過去に派遣実績があったり、あるいはチームとのコネクションがあったりするなど、何らかの繋がりがあることが重要です。ちなみに私たち東日本医療専門学校の教員陣は、接骨院や整形外科に勤めていた方がほとんどなので、自分がいた院や知り合いの院にどのような繋がりがあるかなどのさまざまな情報を伝えることができます。
就職先はスポーツトレーナーになる上ではとても重要ですが、業界とのパイプだけではなく技術を学ぶ面でも重要です。誰から学んだかというのも狭い業界なので名刺がわりになることもあるので、就職先選びは後悔のないように慎重に選ぶようにしましょう。
スポーツトレーナーの仕事場とは
【接骨院】
まずはスポーツのプロチームと繋がりのある接骨院などに就職し、十分な経験を積んでから派遣としてプロチームで働くことができます。やがて派遣先で信頼を勝ち取ると、プロチームと専属契約になる可能性もあります。
【トレーナー派遣会社】
スポーツトレーナーやスポーツインストラクターなど、スポーツ関連の人材派遣を専門とする派遣会社に登録することも可能です。期間が定められている場合も多いため、長期的な就業を考えているのであれば不向きかもしれません。
【中学・高校・大学の母校】
接骨院などで働くことを基本としながらも、スポーツトレーナーとして中学や高校、大学の母校のチームで外部スタッフとして働くこともできます。
【企業の実業団チーム】
企業の実業団チームでスポーツトレーナーとして働くこともできます。まずは企業に就職をしてから、スポーツトレーナーとしての仕事ができる然るべきポジションに配属してもらうという形式が一般的です。
【フィットネスクラブ・スポーツジム】
一般の人に向けたスポーツジムやフィットネスクラブに就職するスポーツトレーナーも多くいます。それぞれに条件や待遇などが大きく異なるので、就職する際には十分に調べてから決めるとよいでしょう。中には研修制度が充実しているところもあるので、働きながらスキルアップすることもできます。
まとめ
スポーツトレーナーの需要が高まっている一方で、スポーツトレーナーを目指す人も増えています。多くのライバルがいる中でスポーツトレーナーとして仕事を獲得していくためには、資格取得などで差別化をはかり、スポーツトレーナーの中でも特に高い能力とスキルを身につける必要があるのではないでしょうか。
スポーツトレーナーとしてアドバンテージになるような資格取得を目指すのであれば、資格取得のサポートが手厚い専門学校に入学することがオススメです。スポーツトレーナーは「柔道整復師」と「鍼灸師」の2つの国家資格を取得していることによって仕事の幅が大きく広がります。国家資格は国によって認定される資格であり、国家資格を保有していることで周囲からの信頼も得ることができます。また国家資格保有者は法律によって一定の社会的地位が保証されるなど就職で有利な立場にあるとされています。
私たち東日本医療専門学校は「柔道整復師」と「鍼灸師」を養成する専門学校ですが、通常の「柔道整復師」と「鍼灸師」になるための学びに加え、スポーツリハビリなどの専門的な知識や技術を学ぶことに力を入れているので、スポーツリハビリトレーナーを目指す方にとっては最適な環境となっております。
国家資格取得率は柔道整復スポーツ科学科で87.1%、鍼灸スポーツ科学科で100%を達成しており、厚生労働大臣認定校でもあるのでカリキュラムの充実度はトップクラスです。
東日本医療専門学校には大きく4つの強みがあります。
・スポーツ関連科目を徹底網羅
・プロスポーツ研修で現場の仕事を体感し学習できる機会が充実している
・「クラス担任制」&「マンツーマン指導」で国家資格合格へ導く万全なフォロー体制
・1年次から段階的な「国家試験対策」を徹底し、合格へのステップアップを実現
資格を取得し、活躍の場を広げたい方は是非お気軽にご相談ください!
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